2011年7月30日土曜日

岩手介護ボランティア体験記  2011/7/30

※ 岡山県・老健協 会報への投稿

 5月22日から29日まで7泊8日で岡山県老健協からの介護ボランティア派遣第4班として岩手県大槌町の老健施設ケアプラザおおつちに行ってきた。大槌町は町役場で会議中だった町長が津波に襲われて死去したり大きな船が屋根の上に打ち上げられたり、甚大な被害の様子がマスコミで取り上げられていた。
 この施設は山間に立地していたため地震で壁などが少し壊れた程度。3月11日に市街地が津波で壊滅した後、何百人もの町民が続々と避難してきて電気も水道も止まり、自衛隊が到着するまでの一週間、今日一日を生きるのに必死と言う状況だったと聞いた。4月末にはその町民も正式の避難所に移り、被災直後の修羅場はくぐりぬけた所で、岡山県のチームが交替で人的支援に入った。
 当日の通所から帰れなくなった方、家が流され在宅生活できなくなった高齢者を定員オーバーで受入ているため、夜勤人数を増やして対応。結果として昼間が職員不足となるため、私達が少しでもお役に立てるのではと言うことだ。職員も半数は被災。一時は施設に寝泊まりしたり、未だに避難所から通っている方もいたようだ。
 私達はデイルームの畳の間に寝泊まりさせていただき食事も給食を頂いた。入浴、食事、排泄の介助とハードな一日で、自施設でのケアマネや管理業務が長かった私も久しぶりに一介護職員に戻って充実した日々を送らせていただいた。



■写真① 大槌町
 6日間坦々と一介護職員として働き、5時に終わった後、まだ明るいうちにレンタカーに乗って津波被害を受けた大槌町周辺の状況を自分たちの目で見てきた。町内で避難所になっていたお寺に津波と火災が襲い多くの方が亡くなられた跡地で黙祷



■写真② 
山田町の老人保健施設霞露(かろ)。海の見渡せる絶景の立地条件があだになり津波で全壊。利用者22人、職員8人が亡くなられたと言う。第4班相棒のエスペランス和気・甲加さんが偶然見つけて僕も連れて行ってもらった。ここでも黙祷。

 宮沢賢治の故郷・岩手は僕の大好きな所。震災被害で海岸部は壊れてしまったけれど、何年か先、復興したらまた三陸の美しい海岸を眺め、おいしいお魚を食べに観光で来ますから、その時には必ずここにも立ち寄ります。と言って一週間お世話になった職員や利用者さん達と別れた。
 自施設に帰って朝礼で画像を使いながら報告した様子などをYoutubeに投稿している。

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